薬物過剰摂取の法則

【戻る】


■曲解サイトでお馴染みのネタ

出力システムが病的に薬物に依存、不必要に服用しまくり、とんでもない副作用が発生する

 曲解派ならば一度はネタにしているであろう。出力システムが繰り出す、剰りにも危険過ぎるあの行動パターン。当サイトでも是非パターン観測の視点から、このネタを取り上げてみようと前から思っていた。

 薬物過剰摂取シーンは、「再利用の法則」定義に基づいている。ただし、故障しているのは秘密道具ではなく、使用者の頭のほうだ。何が楽しくて一瓶空けるまで服用するのか?どうして一粒で我慢することができないのか?。薬の味を覚える前から中毒に侵されているようでは、もう救いようがない。「ドラえもん」中で最もラリっているパターンだ。

■薬物過剰摂取履歴

発見場所 犯人 副作用 備考
TC5巻
「のろのろ、じたばた」
ドラえもん クイック ゴクリ  徒歩で青森。  「非連動式ポケットの法則」から連鎖。クイック1粒分を相殺するのが目的で、どうして3粒も服用するのか?
のび太 スロー カパ  かたつむりさんと競争。  ラベルも見ずに服用する奴が何処にいる?。ウファー、ファーファーファー。
のび助
玉子
クイック パク  部屋中大疾走。  夫婦で出力猛発信中。これが本当のドタバタオチ。
TC5巻
「うちのプールは太平洋」
のび太 シネラマン バラバラ  風呂で漂流。  あるパターンを優先させるために、他のパターンが打ち消されるということもよくある。この話では薬物過剰摂取ネタを前に、のび太が泳げないというパターンは無視されている。
TC6巻
「ジキルハイド」
ジャイアン ジキルハイド ガバガバ  凶暴な性格が表裏一変(オカマ)に。  日本一の薬物依存漫画。
 
「夜逃げしよう」というネコ型ロボットの発想もナンセンスである。それでも未来人か?
TC8巻
「ニクメナイン」
のび太 ムシスカン  全ての人間に嫌われる。  パターンアイテム「鼠」を使用して入力システムをストーリー発展から強制退場させ、出力システムを暴走させる典型的パターン。
TC10巻
「おそだアメ」
ジャイアン おそだアメ ザラザラー  午前2時頃から空き地に歌声が3時間にも渡って響き、近隣住民の安眠妨害。  「20つぶなんていわないで、ぜんぶいただきましょう」
オイオイ20粒でも大量摂取だよ。
TC10巻
「動物がたにげだしじょう」
スネ夫 動物がたにげだしじょう ぱく  スネ夫ひとりで全ての中間出力(カメレオン,カメ)と出力(トカゲ,スカンク)を担うハメに。  さすが低学年向けの作品だけに飲啜音が平仮名。薬の名前も平仮名なので読みづらい。漢字で書くと「動物型逃げ出し錠」ね。
TC11巻
「雲の中の散歩」
ジャイアン ふわふわ薬 ザラザラザラ  大気圏外まっしぐら。奴凧として生きるしか助かる方法はない。  日本一の非科学漫画。
 読者には見えないが、「ポイ棄ての法則」からの連鎖である。
TC16巻
「お金なんか大嫌い!」
ジャイアン
スネ夫
安雄
脇役
気前の良くなる薬
お金が嫌いになる薬
 ススキヶ原の子供達が貢ぎマニアに。  拾い食いどころか拾い飲みまで平気で行っているススキヶ原の子供達。拾い食いは腹を壊すが、拾い飲みは頭を壊す。それ以前に入力システムが、「ポイ棄て」を2回も行っているのが一番問題なのだが。
TC20巻
「ぼくをタスケロン」
のび太
(不本意)
タスケロン パラパラ
ゴクン
 ボランティアマニアとして生きる。  とうとう一粒もまともに使われずに、たったの1コマで全錠飲み込まれてしまいました。1コマで。39頁6コマ目ののび太の表情に大爆笑しよう。うわっ、胃に悪そう…。
TC21巻
「ママを訪ねて三千キロ錠」
のび太 ママを訪ねて三千キロ錠 ガバガバ  三千キロ捜し回らないと母親に会えない。  「一万つぶぜんぶ飲んだのか!?」―いやそれ無理だから。千粒でも無理だから。
 ところでいつも思うのだが、運命操作系の道具がどうして「錠剤」の形式をなしているのか?
TC32巻
「しずちゃんさようなら」
のび太 虫スカン
(ムシスカン)
ガバ  強烈な「不愉快放射能」を発する。  ついに「自殺行為」そのものを冒した。児童漫画の主人公のくせに…。薬物過剰摂取ネタがこんな劇的に使われるとは。
TC34巻
「変身・変身・また変身」
のび太 変身ドリンク グイグイ  変身魔に。  だから意志薄弱児指導員は部屋に秘密道具を放置したまま出かけるなというのに。
TC36巻
「アドベン茶で大冒険」
のび助 アドベン茶 ガブガブガブ  大冒険。  いつものように「うっかり使ってしまった」という受動的出力ではなく、自分から冒険を挑む能動的出力に。でも、出力は出力。
TC44巻
「腹ぺこのつらさ知ってるかい」
のび太 ヤセール パクパク  三日間絶対に食べ物を口に入れられない。  1粒につき1食抜くから「ヤセール」―22世紀のダイエット商品は実に非能率的である。運命操作系の道具がどうして(以下略)。
FF4巻
「念力目薬」
のび太 念力目薬 バシャ  目を開けただけでテレキネシスが発動してしまう。  「バウバウ大臣」にも同様の念力オチが。
FF7巻
「仮病薬」
のび太 病気になる薬 ガバガバ (初出時)
 
おでこにコブができ、顔が青ざめ、鼻水が出て、頬が腫れ、おできがたくさんできる。
 さすがに今回に関しては作者も悪ノリしてしまったことに深く反省したらしく(?)、コミックス掲載時に描き直された。F先生も「そうだ俺は児童漫画を描いていたんだ」と我に帰ることがあるんだなぁ。初出時の症状を見たい人は、国会図書館で『小学五年生』1976年2月号を参照。
(FFランド掲載時)
 偽の幽霊になる。
CS3巻
「あめんぼう」
ジャイアン
スネ夫
あめんぼう パクパクパク  1ヶ月間風呂に入れない。  カラー作品だけに、1ヶ月間溜まった垢の黒ずんだ色がリアル。
 「バウバウ大臣」にも同様の入浴不可オチが。
ぼくドラ17巻
「カンゲキドリンク」
のび太 カンゲキドリンク ガバ  とってもハイになる。  「いけない。薬のききめが消えたんだな」→「ドバドバ」ってお前、仮にも学習雑誌に連載されてる児童漫画の主人公だろ?デザートの問題提起作品集の登場人物じゃないだろ?
ドバドバ

 他にも発見された方は、掲示板で報告して下さい。

■結論

作中に挿入された薬品は、その話限りで一粒残らず服用される
薬品の容器は、オチまでに絶対に空っぽになる

〜「薬物過剰摂取の法則」観測にご協力いただいた方々〜

春井風伝氏・KKK氏・oden

【戻る】