逆・ないものねだりの法則
■パターンを喰うパターン
ドラえもんがパターン漫画であることは、作者自らが知っていて、わざとパターンを逆手にとった演出をしてストーリーを複雑にしていることも度々あるようだ。このことはないものねだりの法則の章で、「登場人物の一人歩き」という表現を使って述べた。
要は登場人物が、他の登場人物の行動パターンを先読みしてストーリーを展開させているということである。今からここで紹介する「逆・ないものねだり」が非常に分かり易い例だ。
(中間)出力システムが入力システムに相談を持ちかける ↓ 入力システムが勝手に「ないものねだり」と思い込む。 ↓ 入力システムが予断で、(中間)出力システムの行動を堰き止める。 |
これ自体が既にパターンのひとつとなっているのだ。従来のパターンを吸収して、さらに巨大なパターンが形成されてゆく。これはまさしくパターン界の弱肉強食という表現が相応しい。
■逆・ないものねだり履歴
意志薄弱児指導員・・・よほどストレスが溜まっているようだ。
発見場所 | 入力システムの予断 | 備考 |
TC13巻 「もどりライト」 |
「マンガ読みながら勉強できる機械を出せとか。口を開けたら自動的におやつが入る機械とか、寝ながらトイレに行きたいとか・・・」 | ※笑顔で。 ※宿題のことで相談したかったのに。 |
TC22巻 「デビルカード」 |
「のび太の大事な話なんて、ろくなことじゃない。お金を作る機械を出せとか・・・。分かってんだ」 | 意志薄弱児をほっとらかして、何処へ遊びに行くのか?。意志薄弱児指導員の資格剥奪さる日も近い。 |
TC41巻 「いつでもどこでも スケッチブック」 |
「いっとくけど、楽に絵を描く道具なんてないよ」 | 「ころばないローラースケートなんかない」に次ぐ大嘘である。 |
TC45巻 「ガラパ星から来た男」 |
「らくらくおてつだいマシンとか入れずに出る出る貯金箱とか、虫のいい道具一切なしだからね」 | こいつが予断しまくったせいで、世界の平和までもが脅かされ、短編が中編になった。 ありもしない道具名がこうスラスラ浮かんでくるとは、彼もなかなか想像力豊かだ。 |
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〜「逆・ないものねだりの法則」観測にご協力いただいた方々〜
Dai-chan氏・影月氏・KKK氏 |