逆・窓からポイ棄ての法則

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■排除パターンから挿入パターンへの綱渡り

 窓からポイ棄てネタを観測しているうちに、それと全く逆の属性を持つポイ捨て行為もあるのではないかということに気付き始めた。
 ポイ棄てネタには違いないが、決定的なのは窓から外にものを捨てるのではなく、外から窓の中に物を投げ入れるという所だ。したがって、パターン定義も正方向の窓からポイ棄てネタに逆流するものとなる。

今まで無かった要素を、窓から部屋の中に挿入することで、ストーリーを発展させる。

 窓からポイ棄てネタの場合は、第一ストーリーから大事な物を退場させ、第二ストーリーを発展させる演出だったが、この逆・窓からポイ棄てネタは、第一ストーリーをそのまま膨張させ、発展させる演出なのだ。

■逆・窓からポイ棄て履歴

発見場所 犯人 投入物 証言 投入場所 備考
TC4巻
「ヤカンレコーダー」
のび太
スネ夫
しずか
悪口を吹き込んだ
シャボン玉
「ふふふ」
「まごまごしてる」
ジャイアンの部屋  この後「家庭内暴力の法則」に連鎖する。
TC5巻
「地球製造法」
地球 「ブブウ」 のび太の部屋  窓からポイ棄ての法則で捨てられたものが、逆・窓からポイ棄ての法則で帰ってきた。そう上手くいくもんかねえ。
 どんなに壮大なストーリーでも、作者はあらゆるパターンを巧妙に駆使し、容赦なくオチへと転換している。
TC11巻
「Yロウ作戦」
不明 紙飛行機 「さわぎになってる」 のび太の部屋ののび太の後頭部直撃  よく二階まで紙飛行機が届くな〜。こいつを一軍にスカウトすればいいんだ。ってくだらんネタだなあ(笑)。
TC12巻
「ウラオモテックス」
スネ夫 薔薇の花10本
(盗品)
「ただで花をやってるんじゃないぞ。ぼくが宿題みせろといったらいやな顔すんなよ」 しずかの部屋  しずかの部屋には、あらゆる貢ぎ物が放り込まれる。
TC13巻
「合体ノリ」
山口君 ヘリコプター 「ごめんごめん」 のび太の部屋の宿題中ののび太の頭  ヘリコプターが飛んでこなくても、のび太は何らかの形で宿題を中断させられるハメになるだろう。
TC22巻
「出木杉グッスリ作戦」
のび太 グッスリまくら (あらら、遠くへ落ちちゃった) 出木杉の部屋  こちらは逆・窓からポイで部屋に挿入したその5コマ後に、窓からポイ棄てで排除されているのが面白い。パターンの激戦区。
TC22巻
「幸せを呼ぶ青い鳥」
のび太 自分自身 ジャイアンの部屋  単なる出入りでポイ棄てネタ類には含まれないが、これは侵入が目的ではないので含まれる。
TC33巻
「ジャイアンF.C」
主人公の
どちらか
F.C結成バッジ 「まあきれい」 しずかの部屋  拍手だ。窓は数十センチしか開いていなかったのに。
TC33巻
「ドライ・ライト」
ドラえもん ドライ・ライト 「あとは百グラム百円」 はる夫の部屋  脇役の悲しき宿命である。安雄にはちゃんと手渡ししていたのに、登場が1コマ遅れただけで作中での扱いがこうも適当になる。
TC37巻
「ロボット背後霊」
背後霊 先生 「誰かに襟首を捕まれて」 のび太の部屋  「ライオンの法則」っぽい。
TC39巻
「抜け穴ボールペン」
ジャイアン
スネ夫
安雄
はる夫
老人
ゴミ
ゴミ
石ころ
石ころ
自分自身
「ゴミをほうりこんでやれっ!」「石をなげこんでみろ」「ワッ。なんじゃこれは!?」 のび太の部屋  「なんでもいいから転がせ転がせ」、「何でもいいから石を投げ込め」。脇役の行動はこればっか。
TC40巻
「ミニ熱気球」
ジャイアン
スネ夫
飛行船 「ミニチュアだったのか!」 のび太の部屋  窓の中から狙撃するのび太に対して、ジャイアンやスネ夫は窓の外から攻撃を仕掛けるようになったか。
FF2巻
「ユメコーダー」
のび太
スネ夫
紙飛行機 「何か字が書いてあるわ」 しずかの部屋  「すぐに空き地へ来て下さい」と書かれている。呼び出すんなら電話にしろ。

 他にも発見された方は、掲示板で報告して下さい。
 ※TC13巻「手に取り望遠鏡」については、何者かに投げ入れられたのではなく、部屋の中の人物が意図的に挿入しているので含まない。

■他作品では

 「キテレツ大百科」の「失恋はラブミ膏」という話で、勉三さんが片思いの君子さんに花をプレゼントしようとするシーンがある。しかし恥ずかしくて手渡しできず、しかたなく窓から花瓶ごと放り込んでいる。しかもそれが君子さんの頭を直撃


〜「逆・窓からポイ棄ての法則」観測にご協力いただいた方々〜

ポピー氏・影月氏・KKK

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